Remark |
開張16mm. 前翅は灰白色, わずかに灰黄色を帯びる. 翅表中央部に暗褐色帯を有し, 腎状線は大きく灰白色環に包まれ, 核は暗褐色, 外横線は2重,
強く傾斜して外湾し, M1脈付近で鈍く突出して内方に反転して腎状線の下縁に合して大きなクサビ形の暗褐色紋を形成し, 以下後縁にほぼ垂直となる. 亜外縁線は単一の淡色条で,
外縁に平行する. Ozarba のタイプ標本は中国中部産. 日本の標本はHampson
(1910)の図とよく似るが, 外横線が後縁と垂直に交わる点など, やや一致しない点もある. 一方Berio (1950) が図示したchinensis の♂交尾器の図 (おそらく台湾産) は明らかに日本の標本と合致しないので, 本種の同定にはなお問題が残されている. 静岡市 (1♂, 9.IX.1965,
杉本武採集), 新潟県小出町曳野 (1♂, 21.VII.1960, 桜井精採集) および福井県武生市 (1♀,6.VII.1963, 福田久美採集)
の3標本が知られているほか未知, 極めて稀な種である. |