Remark |
前翅は褐白色, わずかに淡紅色を混ずる. 基部付近には中室内に1小黒点と後縁直上部に1黒色斑を有する.
内横線は弱く, 前縁から中室上縁まで斜走し, R脈上およびCuA2脈基部上に小暗色点を表し,
のち後縁まで内方に斜走する. 中室端にも2黒点を有し, 下角付近のものは大きく鮮明.
この付近から外横線に向かって暗褐色を帯びる. 外横線は前縁下で大きく外方に曲がり,
R5脈およびM3脈付近で外湾し, その中間では内方に凹み, この部分ではもっとも太く鮮明,
外方を白色に縁どられる. CuA1脈から後縁に向かってなめらかに内湾し, lA+2A脈に終わる.
翅頂には淡色影を表し, その内方前縁付近と, 外縁部CuA1脈付近まではやや強く暗褐色を混ずる.
外縁には翅脈間に黒褐色点列を表す. 縁毛は灰褐色, やや赤味を帯びる. 後翅は灰白色,
暗色を帯び, 外縁に向かって暗褐色を呈する. 横脈紋は暗色, 縁毛は基部灰黄色,
端部は暗褐色を帯びる. ♂交尾器 は属の記載を参照.
Holotype
♂. 沖縄本島与那,1.IV.1964 (岸田功). 筆者所蔵.
Paratypes.
奄美大島名瀬市, 1♀(岸田泰則). 沖縄本島与郡, 4♂(岸田功, 永野忠, 井上寛). 同島古座, 1♀(東平地清二). 石垣島石垣市, 1♂.
本種に対して次の所属を設定する.
Azumaia Sugi, gen. n. 模式種: Azumaia micardiopsis Sugi, sp. n. n.
下唇鬚は短く, 上向せず, 第2節は上縁および下縁を粗い鱗片で被われる. 頭頂は平滑. ♂の触角の軸は太く, 鞭状. 腹部は第1節のみに冠毛を有する.
前翅翅脈ではR3はR2から発し, R4ともつれ, 小室を形成する. 後翅のRとM1, M3とCuA1は共通の柄を有せず, 中室から発する. M2は横脈上中室下角から約1/5の点に発し,
M3と結ばれ, これにほぼ平行する.
♂交尾器: uncus は長く, 繊細で, カギ状とならない. Tegumen はよく発達し, 腹縁端部は袋状の peniculus となる. Valvaは短く, 側方に張り出して膨出し, sacculus が発達してvalvaの半ば以上を被う. Valvulaおよびcucullusは縮小し, 代わって内面の1突起は長く, 腹方に強く湾曲する. Saccusは短く, 弧をなし,
頭方に突出しない. Aedeagus は大きく, ring の長さの2倍を越え, 広汎に小刺を密生した vesica を内蔵する. 属名は東清二に献名するものである.
|