開張15-19mm. 前翅の端点は環状, 白燐を混ぜ顕著であり, 内点は端点に似るが小さく, 襞点は縦長, 黒色である. 第8腹節の背板はよく硬化する.

学名については, 日本とカシミール(インド)産の標本を基にしてMeyrickが記載したB. macroscopa (lectotypeは和歌山県橋本産の♂)が長年使用されたが, 今日ではヨーロッパ産のB. triannulella と同一種とされている. 一色周知教授(1934)は, かつてこれら両者は同一種でないかと指摘し, さらに近似種との関係を述べた. Triannulella とmacroscopa は交尾器においては全く区別できないが, 前者は体翅がより淡色, 色彩による識別は容易で, 両者を詳細に比較検討されたSattler 博士の提案を入れて, ここに両者を別亜種として扱う. 本種とその近似種を整理すると次のようである(Satt1er博士の教示による).1) triannulella (Herrich-Schaffer,1854)=sepiella (Streudel, 1866)= macroscopa Meyrick,1932;a) t.triannulella (Herrich-Schaffer), b) t. macroscopa Meyrick.2)convoluli (Walsingham, 1908)=crypsilychna Meyrick, 1914= effera (Meyrick,1918)= dryadopa Meyrick,1918.3) emigrans (Meyrick, 1921). 2)と3)は日本から未発見である.

本亜種B. triannulella macroscopa Meyrickは, 北海道, 本州, 四国, 九州, 屋久島, 琉球, 台湾, 中国, インド北部に分布し, 我が国では幼虫はサツマイモ以外にヒルガオ属 (ヒルガオ科) 植物の葉を折り曲げその中にいる. 年数回の発生, 成虫越冬を行うが, 暖地では年中各態がみられる.